2011年3月9日
出荷者基準 (出荷者による出荷に係る基準)
確実な商品供給を行うために、出荷者基準(出荷者による出荷に係る基準)をここに定める。この基準を出荷者に示す。そして、この基準を満たしているかどうかチェックを行い、基準未達が発見されたときは、出荷者と協議し、改善に努めるとともに、その経緯を記録する。
A.切花・鉢物に共通するもの
1.出荷物の準備
1) 出荷物を用意するとき、できるだけ厳しく選別し、斉一性を確保すること
2) 病害虫のあるものは出荷してはならない。特に、伝染力が強く、また急速に広がる
●ボトリチス病は、たとえ初期症状であっても、症状が現れたものは出荷しないようにすること
3) 幾つかのロットに分けて出荷するとき、ロットの違いを識別できるように工夫すること
2.異なる品質の商品について
1) 同一商品を継続出荷するとき、出荷ごとの品質を維持すること
2) 同一商品を継続出荷する場合にあって、品質が変化するとき、その旨を連絡すること
3) 同一商品に於いて、明らかに品質が異なるものを同時に出荷するとき、
●そのロットを分けるとともに、秀、優等の規格を添えて識別し、出荷すること
3.出荷通知状(送り状)について
1) 出荷通知状は、原則指定の送り状を使用すること。それ以外の送り状を使用するときは
以下の項目を満たすこと
・出荷者の個人情報・・・・郵便番号、住所、園名・屋号、氏名、電話番号、
●ファックス、eメー ルアドレスを明記する
・商品情報・・・・品目名、品種名、等級容姿、規格、入数、口数、容器の種類を明記する
・予約相対関係・・・・予約相対品は1注文あたり1行に記載し、上記の商品情報に
●加えて、単価および予約(買主)番号を明記する。
2) 出荷通知状は正確に記入し、出荷前に出荷通知状の内容と出荷物の突き合わせを
●行うこと。また判読できる文字で記入すること。
3) 出荷情報の事前連絡の有無に係わらず、出荷通知状1部を確実に届けること。
4.出荷情報の事前連絡
1) 出荷の内容が確定したとき、次のいずれかの手法により出荷情報を事前に連絡すること
・出荷通知状をファックス送信
・メールよる出荷情報の送信
2) 出荷情報の事前連絡をしたとき、出荷通知状に『連絡済み』と明記すること。
B.切花の出荷に関すること
1.前処理
1) 採花後、直ちに水あげすること。その時は、清潔な容器を使い、水は水道水または井戸水を使うこと
2) 落花防止剤などの前処理剤を使う必要のある品目では、正確に処理を行うこと
3) 採花後、調整、出荷に至るまで、品質の維持に努め、必要に応じて冷蔵庫に保管すること
2.バケット出荷に関して
1) バケットは洗浄された清潔なものを使い、バケットに入れる水は水道水または井戸水を使用すること
2) バケットの水は、殺菌剤を使用し、バクテリアの発生や増殖を防ぐこと
3) バケットで出荷するとき、輸送は冷蔵装置を備えたトラックで輸送すること。
●そして、その温度は品目に応じて適正な温度を保つこと
4) 流通途中で花が傷まないように、花の部分をフィルムで包むなど保護を施すこと
5) バケットの側面に、出荷者名、中に収納した商品の品目・品種名、等階級、本数などを表記すること
3.段ボール箱出荷に関して
1) 段ボール箱は輸送に耐える適度な強度をもつ段ボールを使用すること
2) 段ボール箱に切花を収めるとき、物流途中の振動やハンドリング時の運動によって
●花が傷まないような工夫を施すこと。
3) 段ボール箱の内部に熱がこもり、切花が傷むことのないよう、
●適度なすき間をとって収納し、必要に応じて段ボール箱側面などに通気口を確保すること
4) 段ボール箱の外部に、出荷者名、中に収納した商品の品目・品種名、等階級、本数などを表記すること
C.鉢物の出荷に関すること
1.出荷前の水やりについて
1) 流通途中で水切れすることのないように、出荷前にはしっかりと水やりすること
2) 鉢底から水が浸出状態で出荷は避けること
3) フィルム等で包装してからの水やりは避けること
2.品質劣化を防ぐ処理
1) 以下の品目では、輸送途中のストレスやエチレン障害による落花等を防ぐために
●落花防止 剤等の処理を行うこと
・落蕾・落花防止・・・・ブーゲンビレア、ハイビスカス、インパチエンス、
●デルフィニウム、ゼラニウムなど
・落葉防止・・・・フィカス・ベンジャミナなど
2) 実付きの果樹類など、輸送中の振動により落果しやすい商品では、落果を防ぐように保護すること
3) 出荷・梱包について、花スレや枝折れなどの物理的な損傷を防ぐために、また冬の凍傷害や夏の
●ムレ,高温障害を防ぐために、出荷物は必要な包装を行うこと
3.ラベル・ポップ等について
1) ラベルは、輸送中の振動等によって外れることがないように、しっかり付けること
2) 種苗登録品種にように、販売時にラベルの添付が義務づけられる商品は、もれなくラベルを添付すること
4.集荷待ち出荷物の扱いについて
1) 出荷待ちの商品は、寒風や低温に晒されない場所 、また強光が当たる場所に置かないこと