現在、農業・JAをめぐる環境は大変厳しく、農業就労者の減少、高齢化とこれらに伴う後継者不足、また、依然として収拾がつかないデフレ経済が、農産物価格の低迷をもたらし、第一次産業就労者にとってはいつまでたっても出口の見えないトンネルの中を進み続けているような状況であります。
さらに、政府が参加を表明しているTPP交渉は、さらなる農産物の価格低迷と国内農業の衰退をもたらすばかりか、医療・金融・保険等関連産業にも過大な影響を与える懸念のある重要な問題であり、確固たる反対の意思を示す必要があると考えられます。
また、欧州経済危機と米国経済回復の鈍化から一向に円高基調が緩和せず、国内基幹産業の回復も遅れ、日本経済が本格的に上昇してゆくのは、まだまだ先のように思えます。
このように、花卉農協を取り巻く環境は決して順風満帆なものではなく、いかにこれらの環境から、組合員の皆さまの経営と生活を守ることができるのか、これが第一の課題だと認識しております。
また、福岡流通圏における集荷力の強化と流通の円滑化を図るとともに、産地・小売り・消費者へ向けての情報発信機能を強化させ、それぞれの立場の方が安心して当市場をご利用いただけるよう取り組むことが、今後の消費の拡大と価格の安定につながってゆくものだと考えられます。
私共は今後3つの重点目標を掲げております。
- 組合員・生産者・お客様が安心して出荷、利用できる市場機能整備と販路の確保
- 花の需要拡大と産地の確保・育成のための、顧客・消費者情報の収集と発信
- 経営健全化のためのコスト削減と目標収益確保
